お役立ち情報 | RPaaS  

2026.01.23

お役立ち情報

第27回:パルスサーベイの正しい使い方 ~コンディションの変化をデータで察知する~

目次

1. 「パルスサーベイ」とは何か

パルスサーベイ(Pulse Survey)とは、脈拍(Pulse)のように高い頻度(週1回〜月1回程度)で実施する、簡易的な意識調査のことです。 年に1回実施される大規模な「従業員満足度調査(センサス)」が「組織の健康診断」であるなら、パルスサーベイは「日々の体温測定」です。 短期的なコンディションの変化や、業務量の負荷、人間関係の軋轢などをリアルタイムで検知し、問題が深刻化する前に対処するために用いられます。

2. 導入の目的は「集計」ではなく「対話」

パルスサーベイの最大の失敗パターンは、「データを集めて分析すること」自体が目的化してしまうことです。 回答する社員にとって、調査は業務時間を削るコストです。「回答しても何も変わらない(フィードバックがない)」と感じれば、次第に回答率は下がり、あるいは波風を立てないよう「全て普通」と答える形骸化(サーベイ疲れ)が起こります。 サーベイは「対話のきっかけ(トリガー)」として機能して初めて価値を持ちます。

3. スコアの見方とアクション

絶対値(今の点数が高いか低いか)よりも、変化率(前回と比べてどうなったか)に注目してください。

危険信号の例:

  • 総合スコアが2回連続で下がっている。

  • 「業務負荷」や「心理的安全性」の項目が急落した。

  • コメント欄の記述量が極端に減った(諦め/無関心)。

4. 具体的な介入ステップ

アラートが出た社員に対しては、48時間以内にアクションを起こすのが理想です。

Step 1: 上司への共有

人事から直属の上司へ「○○さんのコンディションが落ちているようなので、近々面談を入れてください」と連携します。

Step 2: カジュアルな1on1

「サーベイの点数が悪いから」と問い詰めてはいけません。「最近忙しそうだけど、眠れてる?」「何か手伝える障害物はない?」と、あくまで支援のスタンスで接触します。

Step 3: 感謝と改善

不満や悩みを打ち明けられたら、「話してくれてありがとう」と伝え、解決可能なものは即座に対応します。解決が難しい場合でも、「会社としてその課題は認識した」と伝えるだけで、本人の孤独感は和らぎます。

Summary

パルスサーベイは、社員が発する「無言のSOS」です。 データという無機質な画面の向こう側に、悩める社員の顔を想像できるか。そして、すぐにその席まで走り寄れるか。その「対応スピード」こそが、離職防止(リテンション)の鍵を握っています。

Next Step:

現在サーベイを導入している企業は、直近3ヶ月でスコアが「下がり続けている社員」を3名リストアップしてください。そして、今週中にその社員と「雑談ランチ」か「1on1」を設定しましょう。議題は用意せず、「最近どう?」と聞くだけで構いません。

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この記事を書いた人

株式会社Sei San Sei CEO。2社目で株式会社リクルートキャリア(当時)へ転職。地方転職のノウハウを社内外に共有し、北海道・その他の地方転職市場拡大に寄与。2020年にベンチャー企業で人事責任者、子会社取締役を経験したのち、2023年1月にSei San Seiを設立。主にDXやHR領域のサービスを展開している。著書に「著書に仕事や将来に迷った時に、若手キャリア層のこれからの描き方」がある。

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