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2026.01.24

お役立ち情報

第28回:離職の芽を摘む1on1 ~「調子どう?」で終わらせない対話術~

目次

1. 1on1が「形骸化」する理由

1on1ミーティングが機能していない組織の共通点は、目的の履き違えです。 多くのマネージャーは、1on1を「自分のために情報を吸い上げる場(業務報告)」として利用してしまいます。しかし、本来の1on1は「部下のために思考を整理し、経験学習を促す場(成長支援)」でなければなりません。 部下が「忙しいのに時間を取られる」と感じているなら、それは黄色信号です。

2. 離職のサインを見逃さない「3つの問い」

漫然と「調子はどう?」と聞いても、部下は「大丈夫です」という防衛的な回答しか返しません。 潜在的な不満や離職リスク(離職の芽)を掘り起こすには、Sei San Seiの「Will・Can・Being」フレームワークに基づいた具体的な質問が有効です。

① Will(モチベーション)の点検

  • 質問: 「直近1週間で、一番『楽しい』『手応えがあった』と感じた仕事は何ですか?」

  • 狙い: 逆に「何もなかった」という回答が続く場合、仕事への意味付け(やりがい)を見失っている可能性があります。

② Can(パフォーマンス)の支援

  • 質問: 「今の業務を進める上で、最大の『障害物(ボトルネック)』は何ですか? 私が取り除けるものはありますか?」

  • 狙い: リソース不足や他部署との摩擦など、個人の努力では解決できない課題を吸い上げます。

③ Being(コンディション)の確認

  • 質問: 「心身のコンディションを10点満点で言うと何点ですか? その点数の理由は何ですか?」

  • 狙い: 数値化させることで、「先週は8点だったのに今週は5点」といった変化に気づきやすくなります。

3. マネージャーに求められる「傾聴力」

1on1で部下が悩みを相談した際、優秀なプレイヤー出身のマネージャーほど、すぐに「解決策(アドバイス)」を提示したがります。 しかし、部下が求めているのは正解ではなく、「共感」と「受容」です。 「それは大変だったね」「そういう風に感じていたんだね」と話を最後まで聴くこと。この心理的安全性があって初めて、部下は「実は辞めようか迷っていて…」という本音を口にすることができます。

4. アクションプランの合意

ただ話して終わりではなく、最後には小さな「Next Action」を合意します。 「じゃあ来週までに、私がその件を部長に確認しておくね」「君はこの資料だけ作ってみようか」 このように、「上司も動く」姿勢を見せることで、部下は「大切にされている」と実感し、エンゲージメントが向上します。

Summary

1on1とは、部下の心のコップに溜まった「濁った水(不安や不満)」を捨てさせ、新しい「綺麗な水(意欲)」を注ぐ儀式です。 「この人と話すと元気になる」。そう思われるマネージャーこそが、最強の離職防止策です。

Next Step:

次回の1on1では、PCを閉じて(または画面共有を切って)、部下の目を見て話してください。そして冒頭にこう言いましょう。「今日は業務の話は置いておこう。君が今後どうなりたいか(Will)、話を聞かせてくれない?」

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この記事を書いた人

株式会社Sei San Sei CEO。2社目で株式会社リクルートキャリア(当時)へ転職。地方転職のノウハウを社内外に共有し、北海道・その他の地方転職市場拡大に寄与。2020年にベンチャー企業で人事責任者、子会社取締役を経験したのち、2023年1月にSei San Seiを設立。主にDXやHR領域のサービスを展開している。著書に「著書に仕事や将来に迷った時に、若手キャリア層のこれからの描き方」がある。

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