目次
1. 「アットホーム」という言葉の罠
求人票や採用サイトで頻繁に見かける「風通しが良い」「アットホーム」「成長できる環境」といった言葉。これらは「マジックワード」と呼ばれ、聞こえは良いものの、実態を何も伝えていないに等しい表現です。 曖昧な言葉で自社を定義すると、候補者は自分に都合の良い解釈をして応募してきます。その結果、入社後に「思っていたのと違う」というリアリティショック(ミスマッチ)が発生します。
2. 企業は「土壌」、人材は「植物」
Sei San Seiでは、企業と人材のマッチングを「土壌と植物」の関係で捉えています。
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乾燥した土壌(例:完全実力主義、個の自律重視)
向いている人材:サボテンタイプ(干渉を嫌い、独自に成果を出したい)
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湿潤な土壌(例:チームワーク重視、手厚いフォロー)
向いている人材:熱帯植物タイプ(密なコミュニケーションと協調を好む)
「良い会社」という絶対的な正解はありません。「自社はどのような成分(価値観)を含んだ土壌なのか」を分析し、それに適したRootsを持つ人材を探す必要があります。
3. Beingを言語化する具体的ステップ
自社の土壌を客観的に言語化するためには、以下の分析が有効です。
Step 1: ハイパフォーマー分析(活躍人材の共通項) 社内で定着し、成果を出している社員に共通する「行動特性」を書き出します。
(例)「朝令暮改を楽しめる」「1を聞いて10を知る」「他責にしない」
Step 2: 退職理由の深掘り(不適合要因の特定) 過去に早期離職した人材が、何にストレスを感じていたかを分析します。ここに「自社の厳しさ(Hard Things)」が隠れています。
(例)「マニュアルがなく、放置されたと感じた」→裏を返せば「自ら仕事を作る姿勢」が必須の土壌である。
Step 3: 「AだがBではない」で定義する 特徴を明確にするために、対比を用います。
「仲は良いが、馴れ合いではない」
「自由だが、責任は重い」
「スピード重視だが、質は妥協しない」
まとめ
採用における誠実さとは、良い面ばかりをアピールすることではなく、「自社の独自性(クセや厳しさ)」も含めて正しく伝えることです。 解像度の高いBeingの提示は、合わない人を遠ざけ(スクリーニング)、合う人を強烈に惹きつける磁石となります。
Next Step
自社の「活躍している社員トップ3」と「早期離職した社員トップ3」をリストアップし、それぞれの性格や行動特性を比較してみましょう。そこに自社の「Being」の輪郭が浮かび上がってくるはずです。