2026.01.06

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第9回:必須の「Can」とこれからの「Can」 ~ポテンシャルを見抜くためのスキル要件~

第9回:必須の「Can」とこれからの「Can」 ~ポテンシャルを見抜くためのスキル要件~

目次

1. スキルの「賞味期限」と現代の採用

技術革新や市場変化のスピードが加速する現代(VUCA時代)において、特定の業務知識やツールの操作スキルといった「テクニカルスキル」の賞味期限は極めて短くなっています。 「即戦力」という言葉にこだわりすぎると、過去の遺産(古いやり方)に固執する人材を採用してしまうリスクさえあります。 Sei San Seiでは、「現在の保有能力(Current Can)」の比重を下げ、「将来の伸長可能性(Future Can / Potential)」を重視する設計を推奨しています。

2. 真に評価すべき「メタスキル(OS)」とは

どのような環境でも成果を出し続ける人材には、共通する基盤能力があります。特定のアプリ(スキル)を動かすための「OS」にあたる部分で、これこそが入社後活躍を支える「ポテンシャル」の正体です。

  • ラーニングアジリティ(学習機敏性): 未知の状況下でも、経験から素早く学び、適応する能力。

  • アンラーニング(学習棄却): 過去の成功体験や古い知識を捨て、新しいやり方を受け入れる柔軟性(素直さ)。

  • グリット(やり抜く力): 困難に直面しても粘り強く取り組む力。

これら「メタスキル」が高い人材は、入社時点でのテクニカルスキルが未熟でも、驚異的なスピードでキャッチアップし、既存社員を追い抜いていきます。

3. ポテンシャルを見抜く要件定義のポイント

は、求人票や要件定義書には何を記述すべきでしょうか。「未経験歓迎」とするだけでは不十分です。

× 悪い例(表面的なスペック):

  • 「営業経験3年以上」

  • 「Javaの実務経験あり」

○ 良い例(OSのスペック):

  • 情報のキャッチアップ力: 「業界動向を自ら収集し、業務に反映した経験」

  • 課題解決プロセス: 「答えのない課題に対して、仮説を立てて検証した経験」

  • 自律的学習: 「必要性を感じて、独学で習得したスキルがあるか」

「何を知っているか(知識)」ではなく、「どうやって学んできたか(学習プロセス)」を問う要件を設定することで、ポテンシャル人材の解像度が高まります。

まとめ

最強のCanとは、「今できること」の多さではありません。「できないことを、できるように変えていく力」です。 この「未来のCan」を見極める眼を持つことが、人材獲得競争を勝ち抜く鍵となります。

Next Step

自社のハイパフォーマーを観察し、彼らが「新しい業務」を任された時にどう動いているか分析してください。そこに、自社で求められる「メタスキル(OS)」のヒントがあるはずです。

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この記事を書いた人

株式会社Sei San Sei CEO。半導体商社での技術提案、リクルートでの製造業向け採用支援・RPO推進を経て、ITベンチャー取締役・人事責任者を歴任。2023年にSei San Seiを設立し、大手製造メーカーをはじめ累計30社以上の採用・業務改善支援を手掛ける。「現場の技術理解」と「採用・組織作り」の双方に強いノウハウを持つ。著書に『仕事や将来に迷った時に、若手キャリア層のこれからの描き方』がある。

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