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2026.01.19

お役立ち情報

第22回:内定ブルーを払拭する ~入社までの空白期間(プレボーディング)の過ごし方~

目次

1. 「内定ブルー」の正体

内定承諾から入社日までの期間(リードタイム)に、候補者が抱く不安や迷いを「内定ブルー」と呼びます。 これは、現状維持バイアス(慣れ親しんだ環境を離れる恐怖)や、選択への後悔(Buyer's Remorse)から生じる自然な心理反応です。 特に、現職での退職交渉が難航したり、引き留め(カウンターオファー)にあったりする場合、候補者の心は激しく揺れ動きます。この期間に企業側との接点が途切れると、不安が増幅し、内定辞退に繋がるリスクが高まります。

2. プレボーディング(Pre-boarding)とは

「オンボーディング」が入社後の定着支援であるのに対し、「プレボーディング」は入社前(Pre)から始まる定着支援です。 目的は、業務スキルの習得(研修)ではなく、「心理的なつながり(エンゲージメント)」の維持・向上にあります。

3. 効果的な3つのアクション

候補者を「入社待ち状態」にするのではなく、「すでにチームの一員」として扱うことがポイントです。

① 心理的接触頻度の維持(ザイオンス効果):

定期的な連絡(メールや電話)はもちろん、ランチ会や社内イベントへの招待を行います。「入社前から馴染みの顔がいる」状態を作ることで、初日の緊張を劇的に緩和できます。

② 情報の透明化:

社内報の共有や、社内チャット(Slack/Teams等)への限定的な招待を行います。リアルな社内のやり取りを見せることで、「自分が入社して働くイメージ」を具体化させます。

③ 歓迎の演出(Welcome Experience):

「Welcome Letter(手紙)」や「Welcome Box(ノベルティグッズ)」の送付は、候補者の帰属意識を高める強力なツールです。これらは「モノ」としての価値以上に、「あなたを歓迎している」というメッセージとして機能します。

4. 避けるべき「プレワーク」の罠

意欲を高めようとするあまり、入社前に過度な課題(レポート作成や実務の手伝い)を課す企業がありますが、これは逆効果になる場合があります。

  • 法的リスク: 入社前は雇用契約期間外であるため、無賃労働とみなされるリスクがあります。

  • 心理的負担: 現職の引き継ぎで多忙な時期に負荷をかけると、「配慮のない会社」と判断されかねません。 プレボーディングでは、**「義務(Must)」ではなく「楽しみ(Want)」**を提供することを心がけましょう。

Summary

採用活動は、入社日に候補者が「この会社を選んで本当によかった!」と笑顔で出社してこそ成功と言えます。 空白期間を埋めるのは、企業からの「愛あるコミュニケーション」です。

Next Step

次の内定者に向けて、入社1週間前に届く「ウェルカムメール」の下書きを作ってみましょう。事務連絡だけでなく、「チーム全員があなたを待っています」という一文と、配属部署のメンバーの集合写真を添える準備をしてください。

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この記事を書いた人

株式会社Sei San Sei CEO。2社目で株式会社リクルートキャリア(当時)へ転職。地方転職のノウハウを社内外に共有し、北海道・その他の地方転職市場拡大に寄与。2020年にベンチャー企業で人事責任者、子会社取締役を経験したのち、2023年1月にSei San Seiを設立。主にDXやHR領域のサービスを展開している。著書に「著書に仕事や将来に迷った時に、若手キャリア層のこれからの描き方」がある。

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